今日は先日に引き続いて本書「自衛隊も米軍も、日本にはいらない」に対する否定とも激励ともとれるよくあるコメントをご紹介します。

曰く「申し訳ないけど、一言で言えば平和ボケかな?理想と現実の認識が甘い。もしこの本のタイトル通りにしたら、韓国も中国もロシアもすぐに攻めてきて日本は終わる。中略 まぁ、理想論を世の中に提言することは大事。理想を掲げても努力しないと平和もなにもかも手に入らないかも」

おしまいの部分は何が言いたいのかはっきりしませんが、おそらく”理想論としては肯定できるが現実的ではない”とでも言いたいのでしょうか?

皆さんも似たようなコメントを見聞されたことが多いと思います。

この種の批判をする人は大概「理想はあくまで理想であって実現できるものではない」という固定観念を持っています。理想にも色々ありますが理想を実現している例は数えきれません。「理想的な結婚、理想的な生き方、理想的な職業、理想的な家」などなど。しかしことが自衛隊廃止や米軍撤退、非武装中立実践の問題になると途端に理想はほど遠く現実には絶対に実現しない”となるようです私たちの提案はあくまで地理的・歴史的諸条件に加え、最もこれが重要なのですが平和憲法の存在に恵まれた日本を取り上げてこの崇高な理想を実現しようとする提案であり試みです。本書を丁寧に読んでもらえば明らかなのですが、中近東やアフガンのような紛争地を含む”地球大の規模で非武装中立を実現しよう”とは将来は別ですが今は全く考えてもいません。しかし強調しておきたいのは「日本が単独で非武装中立国家を実現することは100%実現可能な現実的目標であって理想や絵空事で終わるようなものでは絶対にない」ことです本書ではこの崇高的でありながら現実的でもある理想を実現する具体的方法とロードマップまで示しています。 海外からの侵略などの不安をいたずらに煽るのは政権の正統性に自信のない政治家が愛国心を高揚して国民の政治不信を外に向けさせる手段として(アメリカからの武器爆買いや日本の軍需産業関連企業支援、コアの右派向けの選挙対策にもなる)使う常套手段です。岸田新首相は早速アメリカのバイデン大統領との電話会談で日米軍事同盟の一層の強化の約束を躍起になって取り付けました。本書の読者が読後感想として“理想と現実の認識が甘い”と感じたとするならば認識が甘くないはずのご当人や日本政府が何を根拠に中国、ロシア、北朝鮮、韓国などが日本に攻めてきて日本をお終いにするのかその意図・目的を具体的に示すべきです。「外敵にたいしていくら武力攻撃能力が十分にあっても攻撃する目的と意思がなければ絶対に攻撃には至らない」は軍事の基本常識です。

2021年10月5日 原発へのテロ攻撃の可能性には全く無頓着、無防備なのに尖閣への中国公船接近や北朝鮮のミサイル攻撃を過剰に心配するアンバランスに戸惑いつつ 記

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