昨日瀬戸内寂聴さんが亡くなられたことをニュース報道で知りました。ご本人は憲法記念日の集会などでお見掛けしただけでしたがとても悲しい知らせで謹んでご冥福をお祈りしたい気持ちです。

何より残念無念なのは、瀬戸内さんが99年の生涯を懸けて反対し続けてきた戦争、原発、死刑制度の何一つとっても日本社会から完全には無くなっていない事です。彼女の功績をたたえて文化勲章まで授けた日本政府・歴代与党は瀬戸内さんや多くの著名人が代弁してくれている国民の切なる思いを70年以上にわたって無視し続けています。

一部の財界・利益団体の言い分にだけ耳を傾け多くの国民の切なる願い・思いを無視し続けるのであれば政治家など有害無益な職業でしかありません。世界一高い議員報酬を払って雇っておくのは税金の無駄遣いというものです。「(いい戦争は絶対にありません。戦争はすべて人殺しです―寂聴)だから戦争しては駄目」「(そこらのおばさん,お姉ちゃんが危機を感じる原発―寂聴」だから原発は即廃炉に」は国民の99%が願っていることであり「(死刑も殺人にほかならず、殺人の連鎖である―寂聴)だから死刑は廃止」も丁寧に説明すれば圧倒的多数の日本人の共通の願いになるでしょう。

瀬戸内寂聴さんは法話で最澄の「忘己利他(もうこりた)」―自己の利益を忘れて人のために尽くすーをしばしば説き「政府は民を幸せにしなきゃいけない、そのためには民意(民の心)を聞かなきゃいけない。なのに現在の政治家はまったく聞かないでしょ」と嘆きました。

そんな他人の痛みに対する想像力すら持ち合わせず自分の次の選挙の当選とポストのことだけ考える政治屋を選んできたのは誰あろう私たち国民です。こんな衆愚と言われても仕方ない有権者の目を次の参院選までにどうしたら覚ますことができるか?

寂聴さんの悲報を機に衆愚政治に陥っている日本の民主主義をどうやって真の民主主義に変えられるか真剣に考えるべきではないでしょうか?

「ピースアゴラの提案(防災平和省・ジャイロ創設)を市民の力で政治を動かして実現できたら日本の災害に対する備えがいかに安心・安全なものになるか」について昨日のこの欄で示しました。まだの方は是非昨日のコラムもお読みください

2021年11月12日

瀬戸内寂聴さんの悲報をきっかけに衆愚政治に決別したく 記

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