本日の担当は元東芝原発技術者小倉志郎さんです

―以下小倉さん寄稿文の引用―

 赤ん坊の笑顔、それを見守る父母たちの笑顔。たとえ血がつながっていなくても、そのような家族の笑顔を見ると私たちはとても幸せな気持ちになる。収入が多くなくても、豪邸に住まなくても、高級自動車に乗れなくても、生まれた赤ん坊が健康で笑顔を見せてくれれば、周囲の人々はみな幸せな気持ちになれる。

 逆に、生まれた赤ん坊が身体に障害を持って生まれたり、発達遅延者であったりしたら、いくら収入が多かろうと贅沢な暮らしができようが、本人も周囲の人々も幸せな気持ちにはなれない。

1986年のチェルノブイリ原発事故、2011年のフクシマ原発事故によって私たちの生活環境が放射能で汚染したために、人々が放射性物質を体内に取り込まざるを得なくなっている。その結果、赤ん坊が障害を持って生まれてくるケースが増えている。たとえば、福島県の高レベル放射能汚染地域では、若い夫婦が安心して子どもを産み育てることはできなくなった。政府が年間20ミリシーベルトの被ばくの地域に戻っても良いと言っても、若い夫婦たちはほとんど戻っていない。それは正しい判断だ。

もうこれ以上、放射能汚染地域を増やさないこと、安心して子どもを産み育てることができる国土を残すことこそ、何にも増して次の世代への最高のプレゼントになる。これが、自衛のためであろうと、国内に原発を並べている日本が戦争をしてはいけない理由だ。

2021年11月22日 いい夫婦の日に未来のすべての子供たちの健康な成長を願って 記 小倉志郎

\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/