本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 広い場所の使用許可を取って何千人もの同志が集まる、「決起集会型デモ」が何十年も行われてきた。一方、何千人もの見知らぬ人々の間にたった一人で入って行く「一人デモ」がある。前者は、大きな事件が起きた時や、大きな政治的決定が行われそうな時に何度も行われてきた実績がある。にもかかわらず、時間が経てば経つほど、戦争の準備が進み、戦争に巻き込まれる可能性がどんどん高くなってきたのが日本の戦後の歴史である。「自民・公明連立政権は金に糸目をつけずにマスメディアを利用して軍事力の必要性を宣伝しているから仕方がない」という声が同志たちの中から聞こえる。

 同志を増やすという目的達成のための宣伝効果はどうかと冷静に考えれば、後者の「一人デモ」の方が圧倒的な効率が良いことは明らかだ。しかし、「一人デモ」を実行する人はまだ極めて稀である。「効果は認めるが、一人デモは公衆の面前で素っ裸になるに等しくて、普通の人にはできない」とか「いずれやりたいがまだ決心がつかない」とか身近な友人達から聞いている。メッセージが伝わる効果はその内容の「善」「悪」よりも伝える方法が大きく影響することは世界の歴史が証明済だ。内容が「善」ならば人々の間に自然に広まる、などと考えるのはお人好し過ぎる。憲法改悪にブレーキをかけることができるタイムリミットが近づいている今こそ、意思ある人が「一人デモ」を始める時だ。

2021年12月26日 記 小倉志郎

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