本日も小倉志郎さんが担当します

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

今年2月24日に始まったウクライナ戦争をきっかけに、原発と戦争との関係に世界中の注目が集まり始めた。

日本においては原子力規制委員会の更田豊志委員長(任期今月末)は3月16日の記者会見で「原発がミサイル攻撃を受けたら防護する手段は事実上ない」との見解を示した。

続いて、山口壯・原子力防災担当相(環境相)は5月13日の記者会見で「ミサイルが飛んできて、それを防げる原発は世界に1基もない」と発言。

こういう政府の公式見解に対して、防衛力(予算ベース)を従来のGDPの約1%枠を倍増すべきという主張が自民党から出ていることについて、想田和弘さんや新恭(あらたきょう)さんらのジャーナリストがその矛盾を厳しく批判するコメントを発信してくれている。

実は、原発を50基以上も国内に並べていながら、自衛隊や米軍という軍事組織で日本を守ろうとする政策の矛盾=無意味さ=については、私が今から15年以上も前に季刊誌「リプレーザ」(2007年夏号)に投稿した「原発を並べて自衛戦争はできない」という短い文章(15頁)で解説をしている。

この短文の抜き刷りは既に5万6千部を増刷し、ブログ「地球座」でも、このホームページの中でも全文が読めるようになっている。

私がこの小論文を書いたのは35年間勤めた原発メーカーでの設計13年間、建設3年間、保守点検・運転支援サービス約20年間という実体験の中から発見した原発の弱点をわかり易く書いたものだ。

残念ながら、この小論文に対するまともな反論に一度もお目にかかったことがない。

ぜひ、「こうすれば、武力攻撃に対して原発を守ることができる」というノウハウを大募集したい。

2022年9月9日 記 小倉志郎

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