―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 ウクライナ戦争をマスメディアが「民主制国家」と「専制国家」の間の戦争と表現している。

日本に対して脅威とされる中国や北朝鮮にも「専制国家」というレッテルを貼って報道している。

そのレッテルによって、日本は善、中国や北朝鮮は悪という印象を国民に与え、悪から善を守るための軍備を持つのは当然だという風潮が日本を覆っている。

「民主制国家」と言われる日本の現状はどうか?

「民主制」なのに、民意が反映されていない。

原発はもういらないという民意が多くても原発を利用しようとし、米軍基地はいらないという民意が多くても米軍基地をつくろうとし、教育・医療・福祉を充実させてほしいという民意が多くても税金を軍備増強に回してしまう。

しかも、国民に幸せをもたらさない政権を何度選挙をやっても交代させることができない。

これこそ、昔から言われている民主制の落し穴である「衆愚政治」である。

「民主制」だから善だなどとは言えない。

「民主制」を保ちながら、戦争に巻き込まれて日本が滅びてしまうこともありうるのだ。

「民主制」だからと安心はできない。

今の「衆愚政治」から抜け出すには「衆愚」が「衆賢」にならねばならないが、これが至難だ。

「愚人」から「賢人」に変わるには先ず己の愚を知ることが必須だが、世の人々は己の愚を認めたくない人が大多数だからだ。

2022年12月27日 記 小倉志郎

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