―以下本日担当小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 レコードの再生装置がアナログ回路の時代、再生音の歪(ひずみ)を少なくするために「フィードバック」回路が使われていた。

増幅回路の出力信号の一部を入力信号に戻す(フィードバックする)ことで再生音の忠実度を上げるのだ。

実は、社会の「歪」(ひずみ)を修正するために似たような仕組みがある。

それは選挙である。

有権者が望む政治をやってくれそうな候補者に一票を投じた結果、当選した政治家たちが政府をつくり、政府が行政権を行使する。

その結果が国民の様々な生活環境として現実化する。

その現実が有権者の望むところとかけ離れているならば、次の選挙で別の候補者に一票を投票することができる。

それが社会におけるフィードバックだ。

悲しいかな、今の日本では、このフィードバックの仕組みが機能していない。

「経済格差」「違憲立法」「軍備増強」「福祉の貧困」「原発事故後の原発回帰」「教育・学問への干渉」「報道への干渉」「性差による不平等」その他、数えきれないほどの「歪」があるが修正・改善の兆しが無い。

その原因は一つではないが、最大の原因はこのフィードバックの仕組みを活かそうとする国民が少ないことだ。

自分や子孫の幸せを確保するために「日本はこういう社会であってほしい」という希望があるなら、私たちの手の内にあるフィードバックの仕組みを活かせば良い。

身の回りの人々にこのことを宣伝しよう。

2023年4月22日 記

\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/