―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 民主主義が社会のあり方を決めるベストな考え方であることは、21世紀の世界の常識だ。

原理的にも、どれほど賢い人物であっても、その賢人による独裁的な社会のあり方よりも、多くの凡人が様々な知恵を出し合い、話し合いによって政治を行う方が、「最大多数の最大幸福」を実現する可能性が高いと考えられる。

ところが、現実の世界では「民主主義を尊重する」と表明しながら、国民を幸せにしない政治がいたるところで行われている。

その典型的実例が私たちの日本だ。

世界の歴史上、建前として「民主主義」を唱えながら国民を不幸にした具体例は「全体主義=ファシズム」および「衆愚政治」だ。

前者では国民に一つの同じ考え方を政府が強制する。

後者では、国民が政府の意図を見抜くことができず、自ら進んで自分の判断・意見を示さず、政府のやりたい放題を許してしまう。

日本社会は前世紀に前者を経験し、現在は後者の真最中だ。

この悲劇的現実から日本社会が脱して民主主義のメリットを享受できるためには、私たち一人ひとりが個性的な知恵を出し合うことが必須だ。

その具体的方法こそ「一人デモ」だ。

「一人デモ」は単に「外形的」なことのように思われるが、実は民主主義の実現に密接な関係を持っている。

2024年6月14日 記

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