―以下昨日に続き小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 「民主主義とは何か?」そんな質問をすること自体非常識と大方の人は思うだろう。

何しろ、1945年8月に第二次世界大戦で無条件降伏をし、天皇に統治権がある「君主制」から新憲法の下で主権が国民にある「民主制」に変わり、以後77年も経ているのだから、今の日本には民主主義が定着していると思うのが常識だ。

では、今の日本では、国民の声が反映し、国民が満足する政治が行われているか?とんでもない。

国民の貧困層は広がり、今にも戦争に巻き込まれそうな状況が続いている。

私が中学校の社会科の授業で習った「衆愚政治」が現実化している。

民主主義にはそうなる恐れがあることもその時に習った。

即ち、国民(民衆)が「愚か」だと、民主主義でも国民にとって良い政治は行われないよ、と。

去る5月26日、私が所属する「コスタリカに学ぶ会」で、小学校から徹底的に民主主義の教育をしていると聞くコスタリカにおける教育方法を学ぶワークショップを行った。

主題は「民主主義とは何か」である。

それによると、コスタリカでは民主主義の要素として、1.参加、2.多様性、3.寛容、4.対話、5.連帯が挙げられており、それが説明された5枚のカード状の教材があり、それを使って子どもたちが学んでいるという。

「民主主義=多数決」という薄っぺらな理解では不十分なことを思い知らされ、日本が衆愚政治から脱するには大人たちこそ民主主義を学び直さねばならないと痛感した。

2024年6月15日 記

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