―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
都知事選が現職の3選で終わったが、元安芸高田市長から転身してきた新人候補が第2位になり、有力と見られた候補が3位に終わったことがサプライズとして、メディアで騒がれている。
予想外の結果になったことについて、いろいろな人が分析をして様々な見解を述べている。
しかし、不思議なことに、候補者の掲げる公約の内容やその違いについての言及がほとんど無い。
候補者が当選の後に知事としてどんな政治をしてくれるかを比較・検討して一票を投じるのが選挙というものの本質だと思うのだが、まことに不可解なことだ。
その代わりに、現職の候補が公開討論に参加するのを避けたり、支援する政党の名前を隠したりしたことが功を奏したとか、有力候補の演説のし方が絶叫型で上から目線で反感を持たれたとか、新人候補がSNS上に動画を流してスマホ世代に名前を売ったとか。
要するに、それぞれの候補がやろうとする政治の内容よりも、選挙での集票方法のテクニカルな違いが面白おかしく論評されている。
まるでスポーツや将棋・囲碁などゲームの勝敗要因の解説を聞いているような感じである。
結果が判る前の選挙期間中のメディアの報道も、誰が先行し、誰が2位で誰が3位で追っているなどとまるでマラソンの実況中継のようだ。
私には選挙がゲーム化してしまった感じがしている。
選挙は投票結果が出て終わりではない。
当選者がどんな政治を行うかという形で選挙の結果が今後見えてくるものだ。
2024年7月11日 記
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私も同感です。東京都をどうするか、日本をどうするかが重要だと思います。世界、日本社会がここまで危機になっているのにいい気なものだと思いました。