―以下元東芝原発技術者小倉志郎さんの寄稿文の引用-

 今日のタイトルは友人・青木美希さんの著書の題名だ。

副題も含めた正式なタイトルは「なぜ日本は原発を止められないのか?~『安全神話』に加担した政・官・業・学そしてマスコミの大罪」である。

昨年(2023)11月17日に発売されてからたちまちベストセラーになった。

35年間(1967~2002)も原発メーカーで働いた私もその大罪の一端を担った本人なので、早速読んだ。

青木さんは原発に関する考え方や立場が異なる人々に驚くほど広く直接取材をして書いていて、「この人がこんな考え方だったのか!」と教えられることが多かった。

脱原発派の人はもちろんだが、政府・与党に属する人々でも本音は原発の利用を続けることに疑念を持つ人がいるのだ。

青木さんの結論は、政権のトップが決断さえすればすぐにでも原発利用を止められるということだ。

同じ技術立国のドイツは3・11フクシマ事故の直後に脱原発の方針を決定し、今は原発は1基も運転していない。

それでドイツが電力の需給で混乱などしていない。

日本では、フクシマ事故後13年余りの間に脱原発をすべきという声が様々な団体・個人から上がっているが、自公政権はそれを真摯に聴こうとしてこなかった。

原発を止めるには政権を交代させるしかない。

ところが、日本では何度選挙をしても政権が交代しない。

青木さんに続いて「なぜ日本は政権交代ができないのか?」という本を書かないか。

間違いなくベストセラーになるだろう。

2024年7月23日 記

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