―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 今回の表題も誤解を招きそうだ。

ここで言う「金儲け」とは生きるために必要な金儲けとは違い、生きるために必要な金額を超えて持っている言わば「余った」お金を使って株や債券や不動産を売買して行う「金儲け」のことだ。

これは今始まったことではなく、私有財産や貨幣制度が認められた頃から行われていたことだが、20世紀の後半からはその「金儲け」の活動範囲が世界規模に広がり、活動する主体も巨大化し、経済力では各国の政府を凌ぐほどになっている。

それに加えて、政府までが「金儲け」の仲間入りをしている。

本来、政府の役割は国民の福祉に貢献し、平和を確保することのはずだが、なんと、「金儲け」をするために国民の福祉の手を抜いたり、小規模ではあるが戦争を起させたりする。

特に先進国と言われる巨大国家にそういう傾向がある。

国民が平和の下で幸せに暮らすためにはこれ以上の「金儲け」は必要無いことが明白なのに、「金儲け」を止めることができないのだ。

国家や企業という社会的集団にとって「金儲け」が麻薬のような働きをしている。

個人の場合、モルヒネやコカインなどの麻薬中毒になると、健康を害するから止めたいと思っても止めることができなくなる。

嗜好的使用が法律で禁じられるのも当然だ。

そろそろ過度の「金儲け」を法律でも禁じても良い時が来た。

さもないと、「金儲け」のために人類が滅びる可能性が見えてきた。

2024年8月10日 記

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