―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
昔から「餅は餅屋」という諺がある。
「なにごとにも専門があって、素人が頑張っても専門家にはかなわない」という意味だ。
そこから、「素人が自己流でやるよりも専門家に任せた方が失敗をしなくて済む」となり、「専門のことは専門家に任せるのが良い」という常識につながる。
魚の選別は魚屋に任せるのがよい。
田んぼのつくり方は農家に任せるのが良く病気の治療は医者に任せるのが良い。
子どもの教育は先生に任せるのが良い、等々。
私たちの日常生活では「専門家へのお任せ」が当然のこととして認められている。
しかし、ちょっと待ってもらいたい。
一つだけ例外がある。
それは「政治」である。
確かに政治という分野の専門家と言えば「政治家」だが、政治という仕事の中身を考えると何を専門としているかがとてもわかり難い。
「政治を専門にしている」では答えにならない。
いつも参考にする広辞苑を読んでもさっぱりわからない。
私の独断的解釈であるが政治とは「様々な国民の命と幸せな暮らしを実現する仕事」となる。
即ち、政治はあらゆる国民の日常生活のあらゆる分野に密接に関係しており、とても狭い専門分野に納まる仕事ではない。
表面的には「政治家」と専門家のような印象を与えるが、政治だけは政治家にお任せはダメだ。
常に、政治が自分たちの暮らしに役に立っているか否かを監視し、もし役に立っていなければ、次の選挙で政治家を交代させねばならない。
2024年9月3日 記
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