―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
「ハチドリのひとしずく」という絵本がある。
南米アンデス地方の古いお話がもとになっているという。
山火事が起きた時に、小さなハチドリがくちばしに一滴の水を汲んで、それを燃えている森にポトリと落とし火事を消そうとする。
他の動物たちは火を恐れて逃げてしまい、ハチドリに「そんなことでは火を消せないよ」と馬鹿にする。
ハチドリは「自分ができることをするだけ」と答えて、水を運び続ける、という短いお話だ。
ハチドリの努力の結果どうなったかは書いてない。
こんなお話を持ち出すのは、ほんの数日前、私が8年間続けてきた一人デモがこのハチドリの行動とそっくりだと感じたからだ。
「原発を並べて自衛戦争はできない」というゼッケンを付けて一人で街を歩き、バスや電車に乗るだけで、戦争を防ぐことができる可能性はほとんど無い。
原発を沢山並べてしまった日本で戦争などできる訳が無いのに、軍備を増強して戦争の準備を進めている政府の政策が大矛盾であることに一人でも気が付いてくれて、次の選挙で批判の一票を入れてくれることを期待しているだけだ。
護憲派の仲間からも「それで効果があるのか?」と疑問の言葉を投げかけられるところまで、上記のお話にそっくりだ。
昨日も東京へ向かう電車の中で何人もの人がゼッケンを注視してくれた。
「変な人だ」と思われようが、権力もお金も無い自分としては他に良い方法が見つからないから、これを続けるしかない。
2024年9月15日 記
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