―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
「沖縄独立論は昔からあったが、現在は沖縄県民の中で本気で考えている人は少ない」という話を聞いたことがある。
実際、米軍基地反対や米兵による犯罪への抗議運動はマスメディアで報道されるが、独立運動が報道されることはほとんど無い。
沖縄の前身である琉球王国は小さな国であったために、徳川時代には薩摩藩と中国の支配を受け入れざるを得なかったが、曲がりなりにも独立国であった。
それが明治維新後の1879年(明治12年)、ついに日本に併合され、琉球王国は消滅してしまった。
そのような過去を持つ沖縄県は、先の「太平洋戦争」で日本本土での唯一の地上戦の戦場となり、10数万人近い県民が犠牲になった(詳しい調査は行われていない)。
戦後も米占領軍の統治下で圧政に苦しむ。
1972年5月、戦後26年ぶりに日本の施政下に戻った。
しかし、その後も米軍基地は居座り、県民の人権は侵され続けている。
その沖縄が再び戦場になる可能性が高まっている。
米政府は「台湾有事」の可能性を言い立て、日本政府は「台湾有事は日本有事」などと応じている。
「有事」とは「戦争」のことだ。
沖縄戦を体験したおばあさんが「毎日イモしか食べられなくても、戦争になるより増しだ」と話していたことが忘れられない。
沖縄はわずか145年前までは日本の領土ではなかった。
今からでも遅くない。
米国と日本の二重の支配を脱して「琉球共和国」として独立を取り戻すべきだ。
その際、現日本国憲法から「第一章天皇」だけを削除すればそのまま共和国憲法として使えるし、日米の軍事基地がない平和な国をつくることができる。
2024年9月21日 記
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以前沖縄での集会に参加した時に、沖縄の中年の男性に「日本政府に自国の沖縄県よりもアメリカ政府の言いなりにされるなら、いっそのこと独立した方がいいのではないですか?」と言ったところ、その男性はこう答えました。「沖縄がいなかったら、日本に平和は実現できないでしょう。日本国憲法を守るために沖縄は日本に必要なのです」と。沖縄の深い心を知りました。