遠藤三郎元陸軍中将は陸軍士官学校26期、フランス陸軍大学卒、参謀本部、陸軍航空士官学校長などを経て最後は東条英機大臣(首相兼務)の下で軍需省航空兵器総局長官を務めるなど南方での戦場体験も併せ持つエリート軍人でした。

その遠藤が戦後、一転して非戦平和論者に転向するのです。
朝鮮戦争勃発後1950年12月10日付で遠藤が書いた安全保障論の標題は「日本の再軍備反対と国際警察設置に関する提唱」です。

遠藤の非武装平和論の原型です。
―編集して一部引用―
私は過去40年に亘る軍人生活の経験とその間における学究の結論として再軍備は間違いであることを強調します。

20世紀後半に入ろうとする今日、しかも極めて貴重な犠牲を払って世界にさきがけて戦争を放棄し軍備を廃止した日本が再び前世紀に逆行するようなことをするべきではありません。

元来戦争とは対等の地位にある国と国との野蛮な争いであり軍隊とはその戦争を前提として作られたものですから国際法規を無視し侵略をあえてして世界平和を攪乱するものに対し国際連合が制裁を加えることは外形上昔の戦闘手段をとってもそれは決して戦争ではありません。

立派な警察行為であります。

従ってこの制裁のための武力は軍隊ではなく警察力です。

この意味において国際連合がその目的達成に必要な警察力を整備するのはあたかも各国が国内の治安維持のため警察力を保持するのと同様で当然のことです。

憲法において戦争を放棄し軍備を廃した日本といえども国際連合に加盟してその国際警察力の整備に協力してもなんら憲法に違反することはないのであります
―以上―
遠藤は国際警察隊と言って小沢一郎などの言う国連警察軍と微妙に違います。

あくまで警察であり軍ではない、この違い小さくありません。
僕は地球上から戦争を根絶するため、世界中の国家が一つの法治社会に包摂される、
世界連邦UNW(United nations of the world)

の誕生を世界は目指すべきと考えます。

世界連邦ではすべての国の軍隊がなくなるので遠藤がこの時に想定した「戦闘手段も制裁のための武力も」とは違いすっかり警察らしい姿になっているはずです。
2024年11月28日 記

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