警察力(非軍事警察力)
現行犯以外の犯人を逮捕するには裁判所の令状が必要なほど警察は抑制的な暴力組織です。

警察は日頃、防犯活動により市民の生活を守る国内の治安維持が任務なので携行するピストルなどの能力をいくら強化しても外国に脅威は与えません。
軍隊は「動くものはすべて殺せ」と命令されたイラクやアフガン戦争の米兵のように無法地帯と化した戦場でやりたい放題です。
反社組織と言われる暴力団でさえ銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)で凶器の保有を禁じられていますが自衛隊や米軍は戦車・ミサイルから核兵器の大量破壊兵器まで保有できる日本最大の暴力組織です。
日本を侵略する意図をもって攻め入ろうとする敵軍が現れた時に警察力による国境の警備・監視、不法入国者の取り締まりだけで日本の独立と安全は守れないのではないか?と多くの国民が心配するのは無理もありません。
しかし現実にコスタリカでは国境を国境警備警察隊が警察力だけで国境監視・警備に当たっています。
彼らは実際どうやってこれまで国境を守りコスタリカの独立と安全を守ってきたか次に概観します。

結論的に言うと警察力一本で国家の安全を守っているコスタリカの現実は一朝一夕にできあがったものではありません。
隣国ニカラグアとの幾多の国境紛争の中、1948年以来の常備軍廃止を貫き再軍備こそしなかったものの幾度か 俄か仕立て、小規模の軍事力で急場をしのぎながら外交努力を同時に進め紛争を沈めてきました。
この過程で徐々に国民の間に「軍隊はなくても良い」から「ない方が良い」との共感を生むようになりました。
非武装が国民意識の中に定着するまで政府がぶれずに外交努力を続けた結果です。
今後も国境紛争が再燃しないとは限りませんが非武装を堅持する国民的コンセンサスは変わらないでしょう。
―続きは明日―
2025年1月6日 記

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