60年安保闘争に参加した世代は少なくなりました。
当時15歳の高校生も今年80歳ですから。
60年安保闘争後の日本の反戦運動と言ったら嘆かわしいほど低調です。
ベトナム戦争反対運動は一時盛んでしたがアメリカに対する抗議でした。
何故低調かと言えば、国会で安保問題が争点の中心になることがなかったからです。
何故争点にならなかったかと言えば、護憲野党が弱体化し国会で争点にしなかったことと選挙民が自衛隊・米軍の存在に慣れっこになってしまったからでしょうか。
護憲野党が政局の行方を握るほどの勢力を失い護憲野党の旗手の一角だった社会党村山党首が首相に祭り上げられ野党が自民の生殺与奪の権利を握れる場面で権力に取り込まれてしまったことも理由の一つでしょう。
80年、100年の節目の今年こそ自衛隊、米軍の存在を問い直して真の日本の独立にとって自衛隊、米軍の存在をどう考えるか国会の場で争点化し真剣に議論し国民が納得する結論を出すべきと思います。
僕はこの65年間、安保問題が中心的議題として国会で真剣に議論されたのを見たことがありません。
アマゾンン拙著の書評にこのことに言及があるので一部を引用します。
―以下一部引用―
5つ星のうち5.0 重要な問題提起
以前に読んだことがありましたが、昨今のウクライナ情勢を受けて、再読してみました。
憲法9条とか、自衛隊とかを論ずるときに、外国から攻められたらどうするの?とは、よく言われる論点ですが、正にそのような事案が発生してしまいました。
果たして、この本の主張で、日本は守れるのでしょうか?
9条改定派の人たちは、自衛隊も米軍もなくて、日本を守れるわけねーよ、と一笑に付すかもしれません。
護憲派の人たちも、ウクライナ情勢を受けると、ここまで言い切れる自信が揺らいでいるのではないでしょうか。
ポイントは、自衛隊の代わりに組織される「災害救助即応隊」なるものの有効性です。
この本では、このことに、予算や人員等について、かなり具体的な検討を行っています。
私個人の感想としては、日本は外国と地続きになっていないので、空と海から侵入を防ぐことができれば、ひとまず安全です。
なので敵の侵入を防ぐことについては、かなり有効と感じましたが、一旦侵入を許してしまった後については、不安が残ると思いました。
(筆者注;新版第5刷で心配無用とジュネーブ条約第一追加議定書に付言して詳述しました)
しかし、主張は、きわめて現実に即応しており、決して夢物語ではないと感じました。
大事なことは、広い意味で国を守る組織について、大いに議論する必要があるということです。この本は、そのための重要な問題提起となります。
詳細については、国防の専門家から、いろいろな指摘があるかもしれません。
しかし、この手の話は、専門家だからあてになると、言い切れない所が曲者です。
この本が提起するような問題について、国内で、大いに議論することが、憲法改正の議論の前にやることではないでしょうか。
―引用終わり―
2025年2月21日 記
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