NHKの昨年放映ドキュメンタリー「無差別爆撃」BC級戦犯横浜裁判を久しぶりに見ました。
A級戦犯は市ヶ谷の軍事裁判法廷で裁かれましたが捕虜虐待などを裁くBC級戦犯が横浜で行われていたことはあまり知られていません。
123人に死刑判決が下されその後減刑があり51人死刑執行されました。
番組では名古屋大空襲に関係するBC級戦犯裁判を取り上げています。
60回もの名古屋空襲の内1945年5月14日の大空襲は焼夷弾で住宅地を狙った無差別爆撃で1日6万6千人が罹災しました。
空爆の際に撃ち落とされた米空軍の搭乗員11人が日本軍に捕えられ1945年7月11日の軍律会議で死刑判決、翌日執行されました。
軍律では死刑は銃殺ですが11人は斬首され中に23歳の若いパイロットも含まれています。
戦後行われた裁判で米側(原告)はパイロットは捕虜であり虐待は禁止されていると言い日本側の弁護士は無差別空爆を行ったパイロットは捕虜でなく戦犯であると主張、結局一部の日本人戦犯は減刑されました。
軍隊と言う上位下達組織の中で判決を下した法務官や残虐行為を働いた兵士がBC級戦犯とされましたが米兵にしろ日本兵にしろ上官の命令に従わされただけでお互い個人的な恨みも何もありません。
当時日本の支配下だった朝鮮台湾から徴兵された兵士も多く含まれています。
名古屋大空襲は米側は軍事工場が標的の爆撃と主張しましたが実は無差別爆撃です。
3月10日の死者10万人を超える東京大空襲は無差別空襲の最たるものでした。
ちなみに先の大戦の空襲で一般市民50万人が殺されました。
日本政府はこれらの犠牲者にたった1円の見舞金すら支払っていません。
シンガポールのチャンギのBC級戦犯裁判では原住民の首実検だけなどで900人を超える日本軍兵士が処刑されました。
この番組の最後、このような裁判をどう考えるべきか今もウクライナが捕えたロシア軍戦犯の裁判でその問いは続いている、などと締め括っていました。
しかし戦争さえなければ悲劇は絶対に起きないのは子供でも分かります。
世界中の国から軍隊が無くなるのを待つのではなく憲法第9条を持つ日本は先駆者として自衛隊も米軍もいらないと非武装を実現すればよいのです。
「軍拡はいらない」などと一定程度の軍備を容認する平和運動もありますがピースアゴラはハッキリ「軍隊はあるだけで悪であり軍備を完全になくさない限り真の平和は訪れない」と言います。
2025年3月10日 東京大空襲の80周年に記
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