昨日は衆議院議員会館内で開催された「非武装中立のリアリズム」のシンポジュームに参加してきました。
主催は共同テーブル、まさに僕の年来の主張なので深い関心を持って参加しました
パネラーのお一人、前田朗さん(朝鮮大学非常勤講師)は、その著書「軍隊の無い国家」―日本評論社―を読んだこともあり、いつかお話を聞こうと思っていた学者です。
前田さんは軍隊の無い国を全て実地に視察してこの本を書きあげたとの事。
非武装憲法の成立のキッカケ、軍隊のない国家の特徴、本物の非武装憲法はリヒテンシュタイン、コスタリカ、キリバス、パナマの4か国との説明など。
国家に軍隊は不可欠か?と問い軍隊の無い国が増えてきた事実に触れましたが、残念ながら、これらの国に日本国憲法第9条の影響は全くないことにも触れました。
何故なら日本は政府が非武装中立憲法をまったく無視しており参考にならないからである、と。
事実、僕がコスタリカ訪問時に国会内でチンチージャ大統領(当時)の秘書に日本の憲法9条を知っているか聞いたところ彼女は全く知りませんでした。
そしてまとめに平和的生存権を実現するためにと題して人民・民衆には戦う理由がない、人類史に戦争はつきものではない、人民・民衆の日常は戦争とは無縁なことなどを語っておられました。
二人目の麻生多聞(東京慈恵医大)さんは非武装になって侵略を受けないために市民は非暴力で一切反撃せずただちに白旗を上げれば良いと言う運動だけでは庶民は納得しない、と。
完全無抵抗の運動から発展させた安保策としてCBD(Civilian Based Defense)を紹介しました。
一言で言えば侵略者に対する身の処し方として「引きこもり、ボイコット、ストライキ、非協力、経済封鎖、不払い」などにより国、郷土や自分の身を護るやり方です。
日本のように周囲を海で囲まれている国の国民としてはある日、突然に陸上部隊の戦車が国境を越えて侵入してくるデンマーク、オランダ、ノルウェーのようなこと(CBDの実践を提唱をしている学者の住む国々)はありえないので侵略軍が大量に日本に海から上陸してくる事態の想定はやや僕たちには実感がわきません。(続く)
2025年4月25日 記
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