―昨日の続きー

それは「前文」と「9条」の理念を愚直に政策化すれば「非武装中立」しかありえないにもかかわらず、過去も現在もこの国は憲法をいかに裏切るかにのみ腐心してきた結果、この国は自分たちの憲法に定められた思想を政策化することができなくなってしまっているからである。

「9条」を正面から政策化することを実は僕たちは「戦後」が始まって以降、ずっとサボタージュしてきた。

「非武装中立」という発想はそれ故、もはや思考の枠外、選択の枠外に置かれてしまっている。

しかし、それは正しいことなのか。

今や世論調査においても「改憲」を肯定する層が多数派となりつつあり、二大政党(注:自民党と民主党―当時―)も実質的な改憲政党である中で、「改憲」のポイントは現に存在する実質的な軍隊としての自衛隊と武力の保有や戦争行為を自らに禁じた「9条」との乖離を,

いうなれば違憲としてある「現実」の方に「理念」である憲法を近づけることが共通の前提となっている。

しかし、違憲状態を自ら作り出しておいてそれを正すのではなく違憲状態を合理化するために憲法を改めよという思考そのものが冷静に考えればいかに倒錯しているかは本当は誰にでも分かるはずだ。

「非武装中立」という政策は、「9条」に即して違憲状態にある「現実」の側をこそ改めよ、と言う、もはや現在のこの国では思考の外側に置き去りにした、戦後社会のもう一つの選択肢、もう一つの可能性の所在が「コロンブスの卵」のようにあり得ることを思い出させてくれる。

「現実」に「理念」をいかに合わせるかという「理念」の敗北もしくはサボタージュの辻褄合わせの中でしか現在の憲法論議がなされない中で、「非武装中立」という思考は「現実」を「理念」に向けていく、というもう一つの、当たり前の選択肢もまたありうるのだということを、ぼくたちに気づかせてくれるように思うのだ。

―続くー

本日参議院選挙の公示が行われ選挙戦が開始します。

花岡しげるの遊説日程はこのホームページの「

コスタリカ流 平和の風を国会へ」に載せてありますのでご覧ください。

社民党在京全候補者により午前11時から

新宿駅南口で第一声を上げます。

どうぞ応援してください。

2025年7月3日 記

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