先日の、だから言った通り(続×7)に対してニューヨークのみたち美会子さんからコメントをいただきました。
今回からそのお返事を書きます。
ーみたちさんのコメントの引用ー
ロシアとウクライナの戦争はそうですね。西側諸国や日本ではロシアが悪者になっていますが、両国には複雑な過去から続く事情があり、一方のみが悪い戦争ではありません。(ロシアは突然戦争をしかけてきたわけではなく、「受けて立つ!」と、しつこく、しつこく話し合いで解決する道を選ばず、国民を守るのが大統領の仕事であることを放り投げてゼランスキーは戦争を選びました)
しかし、イスラエルとパレスチナの場合はそうではありません。実際、戦争と呼べるものでもありません。2年前のハマスによる奇襲は78年にもおよぶ、イスラエルによる占領によるものです。その78年間、イスラエルは日常的にパレスチナの人々の住む町をは破壊し、違法の入植を続けています。現在、ニューヨーク市、また近郊では毎日20ヶ所以上の場所で、小規模ながらイスラエル弾劾の集会やデモがおこなわれています。もちろん他州でも。しかし、ほとんどの大学でプロ・パレスチナの集会を行うと逮捕されていますが、それはトランプが留学生を追い出す口実になっているようです。「正義はどこに?」と言いたい今のアメリカの状況です。
ーお返事ー
確かにパレスチナの人々が2000年以上にわたって先祖代々住んできた土地にいきなり世界中のユダヤ人が入り込んできてパレスチナの人々の土地を暴力的に略奪して行ったのですから、ひどい話です。
もとはと言えば19世紀に高まったシオニズムの動きに迎合した英国のバルフォア外相が1917年第一次世界大戦でオスマントルコが崩壊する中で、ユダヤ人にもパレスチナ人にもいい顔をしてヨーロッパにいたユダヤ人のパレスチナ移住の道を開く宣言をしたことが発端です。
そして1948年5月14日イスラエル建国後のパレスチナの悲劇を国際社会が放置したことが今日の悲劇を招きました。
私も非の無いパレスチナに喧嘩両成敗と言うのは酷過ぎると思います。
しかしパレスチナに数ある反イスラエル勢力の中でハマスがイスラエルに侵入しテロを行ったことがネタニヤフが自衛措置と称するガザ地区のジェノサイドを始める口実を与えたのは確かです。
これだけひどい仕打ちを受けながらも非暴力・非武装を貫きイスラエルの非を国際社会に訴え国際連合に紛争解決を迫り続けたならイスラエルにガザを攻撃する口実を与えなかったのではないか?
日本は平和憲法保有国の責任として率先してパレスチナを支援し一貫してイスラエルを非難し続けるべきでした。
ー続くー
2025年9月17 記
\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/
ハマスによるイスラエル攻撃と人質を拉致したことがイスラエルによるガザ攻撃の口実を与えたことは
事実だとは思いますが、それまでの長い間イスラエルによるガザ封鎖による市民の苦しみを想像すると
ハマスの行為を非難する気にはなりません。
パレステイナ西岸への入植もますます進み、ガザの封鎖も何十年も続く中で残念ながら
国際社会も国連も解決してこなかったことを見れば私にはパレステチナ人に非武装中立を説く
ことはできません
2003年から私は毎週木曜日、イスラエルによるパレスチナの占領反対を支持する運動に参加しています。当時はアメリカのイラク侵攻に激怒するデモも多く、また、パレスチナ問題に共鳴する人も多く、支持表明に街頭に立っていると、150枚以上のチラシが瞬く間になくなり、私たちと話をしようと立ち止まる人も沢山いました。それだけでなく、大規模なパレスチナ問題のデモも多かったのです。
しかし15年くらい前から、それらは下火になり、大きなデモはなくなり、私たちのグループの活動でもチラシを取る通行人は減り、話をしようとする人もいなくなりました。人々はパレスチナを忘れました。それでも私たちはめげずに立ち続けていました。(グループの大半はユダヤ系アメリカ人です)
この状況はそのまま、‘23年10月7日以前の世界に見捨てられたパレスチナを表していないでしょうか。壁に囲まれた猫の額のような狭い土地で、いちいちイスラエルが管理する検問所を通らなければ移動もままならない生活を強いられ、日常的に暴力を受け続け、外国からの助けもなく、非武装・非暴力を貫き、イスラエルの非を国際社会に訴えることを続けることは可能だったでしょうか?パレスチナを忘れた世界を呼び戻すことが出来たでしょうか?
相手(イスラエル)は豊富な武器を持ち、いつか全てのパレスチナの人々を追い出し、全土をイスラエルのものにすることを目指しているのです。ユダヤ人がよく言うフレーズ。「約束の土地!神がユダヤ人に与えた土地!」感極まって叫ぶユダヤ人を何度も見ています。
だからと言って私はハマスの侵攻を支持しているわけでは勿論ありません。それより、なぜ国際社会はパレスチナを見捨てていたのか、ということです。そして、今のイスラエルの蛮行を少しでも批判すれば、「反ユダヤ主義!」と攻撃するアメリカに怒りと嫌気がさしているということです。