―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 徳川時代から天皇を統治者とする明治時代(1868~1912)に入り、欧米列強の東アジア進出という環境の中で日本の目標とされたのが「富国強兵」だ。

産業を興して経済力をつけ、それをテコに軍事力を増強する。

私が中学生の頃の象徴的な言葉は「生糸を売って、軍艦をつくる」だ。

「富国強兵」策は大正時代、昭和時代になっても続き、昭和20年(1945)の日本軍の無条件降伏と新しい日本国憲法の成立(1946)によって終わる。

即ち、日本における「富国強兵」は約80年間をかけて失敗に終わった社会的実験だった。

やはり、中学生の頃、「失敗は成功の母」という言葉を聞いた。

失敗してもその経験を活かしてその後成功することが多い、という格言だ。

さて、上記の「富国強兵」の失敗経験を日本は活かすことができたであろうか?

新憲法の成立から約80年間が過ぎた。

日本の政策は「経済成長」と「防衛力倍増」などと用語は異なれど、その本質は「富国強兵」となんら変わっていない。

最近の自民・公明連立政権のやっていることを見ると、戦争という地獄の入り口に私たち国民を引きずり込もうとしている。

この政権に任せておくと、先の失敗を繰り返す可能性が非常に高い。

科学技術の進歩で兵器は通常兵器の他に核兵器・化学兵器・生物兵器と前世紀より桁違いに恐ろしいものになっている。

次の失敗は先の失敗を超える想像を絶するものになるだろう。

次の失敗を避けるには政権交代が必須だ。

2023年11月29日 記

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