今月6日の北海道江別市行脚の講演会で幕末の戦乱の中で榎本武揚などによる共和国建設の動き、明治政府による琉球処分やアイヌ民族差別にまつわる質問があった。

私の書いた「悪夢のあとの夢物語」(新版212ページ)の記述について「蝦夷・琉球共和国構想は北海道と沖縄を再び倭人による先住民族迫害の国にしかねない構想と危惧する自分は必ずしも賛成ではない」とご婦人の参加者から意見がでた。

たまたま10月末から11月にかけて沖縄(座間味島、沖縄島、石垣島、宮古島、)と北海道を立て続けに行脚した私はこの意見が出された偶然に驚いた。

確かに両道県とも先住民族が倭人に支配され古来固有の伝統・文化・言語など奪われた共通の受難の歴史を持つ。

もし日本で憲法改悪が現実になったら、とあくまで自民党によって日本の憲法が改悪された場合の仮定のつもりで書いた仮の話で、実際にあってはならない構想として書いたつもりだが、そういう歴史の繰り返しを恐れる見方もあるのかと初めて知った。

私が構想する新生共和国は民意を政治に反映させる直接民主主義制に近い理想的共和国建設のつもりである。

先住民族の差別や搾取など一切の差別があってはならないのは当然と思っている。

しかし、かつて旧幕府軍の残党が函館に作ろうとした共和国や明治政府から今に続く沖縄政策の連想から参加者のような懸念があることを私が想像していなかったのはうかつだったかもしれない。

2023年11月28日 記

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