過去の不都合な歴史をなかったことにする桜井よしこさんなど歴史修正主義者が大手を振るって雑誌や週刊誌などで日本の過去の歴史を美化している記事をよく見かけます。

それもこれも証拠となる歴史の記録文書が意図的に廃棄・滅却されたことではじめて可能になったことだといえます。

第2次世界大戦終了直後の三宅坂、霞が関官庁街には毎日毎日黒煙が立ち込めあちこちの官庁で戦前、戦中の機密文書が焼却されました。戦後の戦犯裁判などで戦争責任を問われる際に備えて証拠書類とされる文書を隠滅するためです。従軍慰安婦問題でも歴代自民党内閣は政府主導で慰安婦女性を狩り集めた事実を示す証拠書類がないことをいいことに否定し続けています。戦争を知らない世襲坊ちゃん首相(麻生、安倍氏など)が自分の父、祖父の犯した犯罪的行為【注①注②】を否定したい気持ちはわからないではありませんが見苦しい態度です。戦争という極限状況や植民地経営が生んだ悪弊であったことは間違いなく従軍慰安婦的な制度は又必ずしも日本にだけあった悪弊とは言えないのは確かです。しかし日本人は潔(いさぎ)よい「侍(さむらい)精神の持主」(野球の日本代表チームはサムライ日本!)などと偉そうに言う当人たちが「やったこと、あったこと」を「やらなかった、なかった」というのはいかにも見苦しい言行不一致でとてもサムライ精神の持主の態度とは思えません。

尖閣諸島の領有権問題も外務省がホームページなどで日本の領有権主張の正当性について説明していますが、尖閣諸島は日本が日清戦争の勝利を確実なものにした1994年12月末に有利な戦況に乗じて領有を主張する国標(日本国の領土であることを示す標柱)建てる決定を行ったものであり(本書110ページ)その記録も克明に残っています。(「尖閣列島」井上清著を参照)

外務省は井上説を否定する苦し紛れの説明をしていますが何とも見苦しい。尖閣列島は日本と中国の共有(コモンズ)領土として入会権同様に両国、勿論台湾も個別に含めて3者で共用にすればよいのです。

明治政府の公文書管理は今の安倍自公政権の公文書管理と比べてまだましだった気がします。安倍・菅政権の公文書管理は、公文書として記録すべきものを記載さえしないほか、書いたものも改ざんする、隠蔽するなど、どこへ出しても恥ずかしく、とてもまともな政府とはいえません。

  • 注①:安倍晋三氏の祖父岸元首相は戦前「麻薬王」里見甫(はじめ)と組み麻薬栽培と販売で得た汚い資金(今ならマネーロンダリングで資金の洗浄をしてから使うところだが)で満州傀儡政府や汪兆銘南京傀儡政府の財政を賄った
  • :麻生一族は北九州の麻生炭鉱を経営し中国・朝鮮から労働者を半ば強制的に連れてきて過酷な条件で働かせ巨万の富を築いた

若い世代の皆さん!  来るべき総選挙でまたもや未来への展望も希望も、「口先だけ・世襲議員だらけ」の自民党などに投票して彼らの政権に政治や外交をまかせていたら皆さんの明るい未来は絶対ありません。

2021年8月22日 若人を見かけるたびに行く末が心配でつい涙ぐむ今日この頃 記

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