本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです。

―以下小倉さんの寄稿文の引用ですー

 「自衛隊は米軍の「後方支援」をするだけだ」などと言って、あたかも戦闘に加わっていないかのような印象を与える説明を日本政府はしているが、現代の戦争には「前方」も「後方」もない。銃弾や爆弾、燃料、その他、戦闘に必要な物資を補給することは戦闘に参加していることだ。第一次世界大戦(1914~1918)の頃は陸上部隊が向かい合った「戦線」があり、その「戦線」の近くを「前方」、遠くを「後方」と称した。しかし、地球の裏側まで届くようなミサイルや航続距離の長い爆撃機が完成している現代では、一端戦争が起きれば、「戦線」などできる前に相手国の急所を攻撃できる。

 「台湾有事」などと聞いて、もし、米軍と中国の間に武力衝突が起きても、戦場は海の向こうの遠くだから、日本の本土には影響がないと思ったら大間違いだ。日米安保条約ならびに2015年9月に成立した「安保法制」により、自衛隊も米軍に協力することになる。即ち、日本も戦争に参加するのだ。日本を敵だと見なした相手は当然日本の急所を狙ってミサイル攻撃をする。急所はどこか。それはアメリカがイラクを攻撃した時のように、発電所であり、日本中が停電になる。停電になれば、水道、ガス、交通機関が使えなくなる。マンションなどはエレベーター、トイレも使えなくなる。そんな状況では私たちは一日も暮らせなくなるだろう。さらに、放射能を一杯溜め込んだ原発が攻撃されれば、日本は滅びる。日本が生き延びるためには「自衛隊も米軍も、日本にはいらない」のだ。

2021年12月12日  記 小倉志郎

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