本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです。

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 「ウクライナ戦争」に関して日本の中は様々な認識や評価でまるで情報の洪水状態だ。

その中でも政府や大手メディアの論調は「先に手を出したのはロシアだからロシアが絶対悪だ。ロシアに対しては非難の声を上げ、被害者であるウクライナには支援をするのが当然だ」というものだ。

大手メディアが流す情報を受けて、国民の多くもそれに影響を受けてSNS上で「ロシアけしからん」というコメントを発信している。

「先に手を出した」ということだけでこのような評価をするのはあまりにも一次元的だと私は考える。

武力行使をする、即ち戦争を始めるにあたりロシアにはどんな動機があったのか?

戦争開始以前にウクライナ国内での民族対立はどんな状態だったのか?

戦争開始前に当事国の間でどんな交渉があったのか?

当事国以外の諸国あるいはNATOはどのように関わって来たのか?

戦争が起きることで損をする国および得をする国はどこか?

国連はなぜ事前に戦争にストップをかけることができなかったのか?

いろいろな切り口で眺めると戦争開始について多次元的要因が見えてくる。

戦争の正体は一次元的思考ではとても理解できるものではない。

単に理解できないというだけではなく、一次元的思考によりロシアを絶対悪と決めつけていては、現在進行中の戦争を停戦に持って行くことは不可能だ。

犠牲者をこれ以上増やさないために早く停戦を実現するには世界中の関係者が一次元的思考を卒業する必要がある。

2022年4月4日 記 小倉志郎

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