本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 日本が平和を保つためにどうしたら良いかについて議論する時「日本は憲法に書いてある通り『非武装・中立』路線が良い」と言うと、必ず「あなたは『自衛権』を否定するのか?」という反論が来る。

こういう人は「自衛権を発動するとは自国の持つ武力を使って反撃すること」すなわち「自衛力=軍事力」という前提で反論しているのだろう。

残念ながら、この前提は多くの国民が何の疑いも無く認めている。

しかも、その根拠を確かめることもしないで。

したがって、「外国から武力攻撃を受けた場合に備えてどうすれば良いか?」と問われると「自衛力=軍備」を持たねばならないという結論に簡単に同意してしまうのだ。

 しかし、この「自衛力=軍備」には根拠はない。

なぜなら、軍備は自衛の手段の中のほんの一部であって、自衛には軍備の他にいろいろな手段があるからだ。

自衛の中身もいろいろな解釈があるが、ここでは一番わかり易い「国民の命と暮らしを守る」という意味にとれば、武力衝突を避けさえすれば良いのだ。

換言すれば相手国の態度がどうであれ、戦争状態にならないようにすれば良いのだ。

つまり、一方的に日本側が武力を使わなければ戦争にはなりえず、国民の頭の上に爆弾やミサイルが飛んで来ず、国民の命と暮らしが守れる。

実に簡単なことだ。

武力を使ったウクライナの抵抗の結果を観れば明らかだろう。

武力を使わないことこそが賢い自衛のし方だ。「自衛力=軍備」という前提は単なる先入観念でしかない。

国民は早くこの先入観念を卒業すべきだ。

2022年4月30日 記 小倉志郎

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