一国平和主義

本日は久しぶりに小倉志郎さんの担当です

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 日本にとっての第二次世界大戦には色々な呼び名が残っている。

満州事変(1931年)を起点とする「15年戦争」、西欧列強からアジアの植民地解放を錦の御旗にした「大東亜戦争」、真珠湾攻撃を起点にする「太平洋戦争」など。

一方、アジア諸国民から見ればどれも「日本による侵略戦争」と呼ばれても仕方がない。

色々な呼ばれ方をした戦争が1945年8月15日に日本の無条件降伏という形で終わってから77年余りという年月が過ぎた。

この間、日本に駐留する米軍は朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、アフガン戦争とひっきりなしに戦争を続けてきた。

しかし、日本は警察予備隊を起源とする自衛隊という軍事組織を保有するものの、「戦争放棄」と「非武装」を明記する日本国憲法第9条を盾に、米軍との共同軍事行動を避け、米軍の強烈な圧力に対しても「非戦闘区域」での「後方支援」の範囲までの協力にとどめ、日本が直接戦争の当事者になることは避けることができた。

しかし、米軍からの戦争協力への圧力は今後強まることはあれ、弱まることはないだろう。

 日本が長期間戦争をせずにこれた最大の理由は憲法第9条の存在だ。

これをあろうことか日本人の中に「一国平和主義」とか「頭がお花畑」だと揶揄する人々がいる。

良いではないか。

米軍が不満を持とうが、中国、ロシア、北朝鮮が軍事力増強しようが、日本が独自の判断で平和を保てるのなら、「一国平和主義」万々歳だ。

2022年9月7日 記 小倉志郎

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