―以下本日担当小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 「坂道を転げ落ちるように」という表現があるが、今の日本がまさにそのようにして戦争に向かって突進しているように私には見える。

最近まで世論調査における岸田内閣の支持率は不支持率より低かったのが、ここ数日、支持率が不支持率を上回ったとメディアが報道している。

政府が特段素晴らしい画期的な政策を打ち出したことなど無く、戦争に巻き込まれる可能性が減っているわけでもないから、世論の動向は不気味だ。

Jアラートの発令が何の役にも立たないことに批判をぶつけるジャーナリストまで「自衛隊の能力をもっと高めよ」と戦争する能力=武力=を肯定するような評論を得々として語るあり様だ。

こんな評論はいくら政府批判であっても、戦争の準備を進める政府の動きにブレーキ役を果たさず、むしろ助長するだけだ。

日本はかつて、当時の軍部でさえ絶対に勝てないことがわかっている相手・米国に対して真珠湾攻撃という先制攻撃を実行し、3年8ヶ月後には全国の空襲・沖縄陸上戦・ヒロシマとナガサキ原爆投下を経て無条件降伏に至った。

「鬼畜米英」という宣伝が国内に徹底されていたから、日米戦争へ向かう日本の政治の動きはまさに「坂道を転げ落ちるように」だったのだろう。

日本はまた同じ失敗を繰り返そうとしている。

私は微力と知りながら「原発を並べて自衛戦争はできない」というプラカードを吊るして毎日一人デモを続けるしかない。

2023年4月20日 記

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