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8月は敗戦記念日、広島・長崎の原爆忌など戦争絡みの番組や行事、体験者の証言集会などが目白押しだ。

戦争を知らない若者が多くなり、番組放映、体験者の証言を聞かせる意味は大きい。

私がそんな反戦集会や反戦番組で気になることがある。

番組や行事の中で反戦平和の思いは十分伝えるものの、この悲劇を繰り返さないために我々がなすべきことへの言及が不十分なことだ。

すなわち戦争の元凶である米軍の撤退、日米安保条約の廃棄、自衛隊の非軍事組織化により非武装中立日本を実現すべきとの言及はまずない。

世界に800カ所ある米軍基地の米軍17万人の3分の1は日本に駐留している。

日本は非戦・非武装の憲法9条を持ちながら世界の5指に入る軍事力を持っている。

あってはならないこれらの事実をそのままにして「日本は2度と戦争を起こさない平和な国になるべき」のメッセージをいくら発しても真に平和な日本が実現するはずはない。

たとえ憲法第9条が一字一句変わらなくても、今の自公政府がアメリカから紛争地の最前線への自衛隊派兵を要請されたら絶対拒否できない。

憲法9条の存在を理由に戦争協力とみられかねないアメリカの要請を拒否した湾岸戦争までの日本と今では政治状況も自公政治家の資質・力量もまるで違う。

日本の先の大戦の惨状を知った若者の中に、一部とはいえ戦争に負けたのは軍事力の不足が原因として平和のために一層の自衛隊強化と米軍との軍事一体化強化の方向に考えが向かう者がでないかと心配でならない。

2023年8月23日 記

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