―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 「軍隊を持つとそれが暴走して戦争を起こす可能性がある」と言えば「現代の軍隊はシビリアンコントロールが効いているから、軍隊を持っても大丈夫だ」と言う答えが返って来る。

本当にそうだろうか?

関東軍の暴走、即ち、1931年の柳条湖事件から始まり、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下で日本の無条件降伏にいたるいわゆる「15年戦争」の失敗を二度としないと言えるだろうか?

つい4日前、NHKWEBが「去年9月、黒海上空を飛行中だったイギリス軍の有人偵察機に対し、ロシア軍の戦闘機が撃墜する意図でミサイルを発射していたと、イギリスの公共放送BBCが報じました。」という記事を掲載した。

イギリス、ロシア両政府の意図していない偶発的な出来事で、両政府の交渉で戦争に発展することは防ぐことができた。(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230915/k10014196231000.html

似たようなことが日本と北朝鮮、中国、あるいはロシアとの間で起きた場合、日本と相手国は同じように冷静に対処できるだろうか?

上記の場合はイギリスの偵察機が撃墜されなかったが、もし自衛隊機が撃墜された場合、日本政府が冷静に対処するとは到底思えない。

何しろ「やられたらやり返すのが当然」などと自民党の重鎮が公言しているのだ。

日本政府には偶発的な武力衝突を戦争に発展させない能力など無い。

戦争に絶対に巻き込まれたくなかったら、やはり憲法第9条を厳密にまもり、非武装を貫くのが一番だ。

2023年9月19日 記

\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/