―以下元東芝原発技術者の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 存在しないものをあたかも存在している「美しい布」であるかのように言い、「その布は心が正直でない人には見えない」と言う仕立て屋に騙されて、裸で人々の前でパレードをさせられたのが有名な童話の「裸の王様」だ。

同じことが戦時中の日本でもあったし、今の日本でも進行中だ。

「軍備は日本を自衛するためだ」と政府は国民に宣伝しており、それに賛同する人々は、「軍備は持つべきでない」と言う人々に「売国奴」とか「非国民」というレッテル貼りをしている。

「海岸線に並べた50基以上の原発は武力攻撃に対して守ることができない」ことは政府も認めている。

即ち、「軍備で日本を自衛できる」が「虚像」であることは確かなのだ。

今の日本の国民の多くは「虚像」を「実像」と錯覚して政府の軍備増強政策に賛成してしまっている。

言わば「仕立て屋」役の政府に騙されて、裸で歩かされているのが「裸の王様」役の国民だ。

私は「王様は裸だ!」と叫ぶ少年役をしているつもりなのだが、多くの国民は政府の宣伝を無批判に垂れ流すマスメディアの情報を信じて、その情報が「虚像」であることを見抜けず、相変わらず「裸で歩いている」のが現状だ。

このまま歩いて行けばいつ戦争に巻き込まれても不思議はない。

気が付いた人は「私たちは裸だ!」と一緒に声を上げよう。

2023年10月22日 記

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