―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 去年の8月、一人デモについて投稿した文章の末尾に「『勇気を持ってもらうにはどうすれば良いか?』が今の私の宿題だ」と書いた。

以後9カ月が過ぎたが、答えが見つからない。

私自身、8年間も一人デモをやっていて、特に勇気が必要と感じていないからだ。

同志の中で一人デモをしている人はまだ少数だが、当人たちは特別に勇気を奮ってというより、極く自然にやっている。

しかし、「それをやる勇気がまだない」とか「誰かと一緒ならできる」という声をあちこちで聞くのが現状だ。

実行できない具体的条件があるわけではない。

だから「勇気」という目に見えない心理を表す言葉が出てくるのだろう。仮定の話だが、もし自宅が火事になった時、家の中に逃げ遅れた幼い子や孫がいたら、「勇気」などという言葉を思い浮かべる暇もなしに、自分一人でも助けに家の中に飛び込んで行くだろう。

つまり、今の日本がどれほど危険な状況になっているかに気が付けば、「勇気」を奮い起こさずとも、一人デモを行わずにはいられなくなるだろう。

問題は「勇気」ではなく、「日本の現状の認識」だ。

8月の宿題は書き換えねばならない。

「日本が戦争に巻き込まれる寸前にあることに気が付いてもらうのはどうすれば良いか?」と。

2024年5月15日 記

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