―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 「連鎖」という言葉は前や後ろに色々な言葉が付いて使われる。

「連鎖反応」は一つの反応が起きると次々とその反応が続いて起きることだ。

「核分裂連鎖反応」は原子炉や原子爆弾の内部でウラニウムなどの原子核が分裂する反応が続くことだ。

核分裂連鎖反応を制御する技術を得て、私たちは原発を利用し始めてしまった。

これは物理現象の範囲のことだ。

社会現象においても「連鎖反応」がある。

「報復の連鎖反応」だ。

特に武力による報復が一度始まるとその制御は至難である。

報復→報復→報復→・・・と言う具合に報復が連鎖し、それが何年も何十年も続くと、最初の報復は何だったのか、誰もわからなくなる。

しかも報復の内容がエスカレートする傾向がある。

それが戦争だ。

戦っている双方ともに「報復のための攻撃」を止めることができない。

その間に両国民の犠牲が時間と共に増えて、生活の場が地獄と化する。

「やられたら、やり返すのが当然だろう」などと日本の与党の重鎮が公言している。

これでは日本も「〇〇有事」などと言うきっかけで戦争に巻き込まれたら、「報復の連鎖反応」に組み込まれること必至だ。

衆院選挙が近づいている。組織票を持つ与党に選挙で勝つには、野党に投票する人々を増やし、且つ、投票率を上げることが必須だ。

これを実現するには気が付いた一人ひとりが身の回りの人々に自ら訴える声を上げることだ。

2024年2月15日 記

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