―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
前回「米国病」と題して書いた後、20年位前に「戦争中毒: アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由」(ジョエル アンドレアス著 / きくち ゆみ訳)を購入して読んだことを思い出した。
米国が世界中でいかに多くの戦争をしてきたかを漫画本として描いた本でとても読み易い。
その頃私は、米国の武力に物を言わせる国際的振る舞いを「ひどいな」と想いながらも、自国のこととは思いもしなかった。
しかし、10年前の夏、自公連立政権は憲法第9条の解釈を変えて集団的自衛権を認める閣議決定をし、翌年9月には国会で強行採決によって安保法制を通してしまった。
その後は堰を切ったように、武器輸出規制の緩和、軍事予算の倍増と日本も軍需産業の振興が国家の政治・経済の中心になってしまった。
気が付いて見れば、日本も米国と同じ「戦争中毒」に陥ってしまっているではないか。
即ち、国内の大企業やその傘下の中小企業群、さらに投資をする資産家と金融機関は戦争によって儲かる体質が出来上がっているのだ。
これでは、日本政府が、真剣に現在続いている戦争を止めるための外交をするわけがない。
同盟国米国がウクライナに戦争を継続させようとし、イスラエルのパレスティナ人へのジェノサイドを真剣に止めさせようしていないのを日本政府は批判もしないのだ。
米軍高官は2027年までに台湾有事があると言う。
このまま米国追随を続ければ戦争に巻き込まれる。
「戦争中毒」を今治癒しないと本当に日本は危ない。
2024年4月3日 記
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