GHQ民生局の若手法律家たちが昼夜兼行で作成したGHQ憲法草案は2月13日、目黒にあった外相官邸でホイットニー局長、ケーディス次長から吉田茂外相と松本委員長に提示されました。

2月22日幣原首相はGHQ草案の受け入れを決定し草案を基に以下の9条日本政府原案を起草しました。

第9条:国の主権の発動として行う戦争及武力に拠る威嚇又は武力の行使を他国との紛争の解決の具とすることは永久に之を倣棄すること

陸海空軍其の他の戦力の保持は之を許さず国の交戦権は之を認めざること

之を基に作成された憲法第9条政府案は以下の通りでした。

第9条1項:国の主権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は他国との間の紛争の解決の手段としては永久にこれを倣棄する。

2項:陸海空軍その他の戦力を保持せず。

国の交戦権を否認することを声明す。

この9条案に対して7月27日の憲法改正案委員小委員会で社会党の鈴木義男が”「戦争をしない、軍備をみな捨てる」ということはちょっと泣き言のような消極的な印象を与えるから、

9条の前に日本国は平和を愛好し国際信義を重んずることを国是とする趣旨の規定を挿入したい”と発言し委員の間で賛同の動きがありました。

7月29日、戦前、軍部批判演説を行いリベラルな政治家として知られていた芦田委員長が賛意を表し以下のような条文を追記(朱書分)し同時に1項と2項の入れ替えを行い、2項の前に前掲の目的のために、を加える私案を提案しました。

即ち

第9条1項; 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し

陸海空軍その他の戦力を保持せず。

国の交戦権を否認することを声明す。

2項:前掲の目的を達するために国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

となりました。

この日本人たちによる修正案が最終案とされていたならば自衛隊は憲法に違反しない組織であるとか、自衛のための戦争は認められる、とか

9条に自衛隊の存在を書き込もう、などといった、こじつけ解釋し、さらにこれを補強しようとする余地は生まれようがなかったのです!!

このような、一般には知られていない事実があったことを是非お知合いの間に広めてください。

―続くー

2025年11月5日 記

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