素粒子理論の業績で2008年ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんが7月23日逝去されました(享年81歳)。平和運動の巨星を又一人失いとても残念無念です。7月30日の東京新聞夕刊の社会面には「自分の頭でひたすら考え、権威や常識を疑う。幼少時の空襲経験から戦争という人類の過ちを繰り返さないために自分の頭をどう使うか、常に問い続けた、のだと思う」と益川さんの人となりを池田千晶記者が署名記事で書いています。益川さんの学者ぶらない気さくなスタイルの講演を私は何年か前に日比谷公会堂で開催された憲法記念日集会で聞きました。お話の1言1句は忘れましたが今もハッキリ脳裏に強烈に焼き付いている言葉は

“17世紀から19世紀初頭にかけてアメリカで奴隷制度が無くなるなどとは誰一人夢にも考えていなかったが今ではそれは当たり前のことになっている。日本が憲法第9条を字義通り実現し軍備「自衛隊」廃止して日米安保を廃棄(米軍撤退)することは今は誰もそう簡単ではないと考えているかも知れないが何年か後には当たり前の現実になっているであろう“と。

67歳以下の日本国民は生まれたときから自衛隊は存在し米軍基地が沖縄はじめ全国各地に存在している環境下で育っています。

だからと言って若者から高齢者にいたるまで多くの日本人が理想は現実とは程遠いなどと諦め本来あってはならない現実を肯定するのは絶対許されません。

世界の歴史は何かのきっかけ、メシア、ヒーローやヒロインの出現などにより大衆のエネルギーが核融合のように集まり思わぬ大変革をあっという間に生みだすとを示しています。

ここに益川敏英さんのご逝去を悼み謹んでご冥福をお祈りします。

2021年8月7日 記

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