私は歴史が好きで江戸城の本丸跡などを見て歩くのが大好きです。

260年もの間、絶大な権力と幕藩体制のもと日本全国を支配していた徳川幕府の鉄壁の権力機構は幕末からの動乱を経てアッという間に転覆しました。この薩長の下級武士などによる日本の大変革はアメリカ社会が奴隷制度を廃止した変革に比べたらよほどの難事業であり当時の市民は夢にも思わなかった革命的出来事だったと想像されます。難攻不落の江戸城はいとも簡単に明け渡されて明治天皇の住まいにかわり各地の藩主の優美で堅牢な居城はみるみるうちに荒れた城と化しました。この変化は後に“荒城の月“の唱歌や“菊(天皇)は栄える,葵(徳川)は枯れる“と流行歌に歌いこまれています。大変革の過程で討幕派にとってラッキーな黒船来航の外圧もありました。薩長は終わったばかりのアメリカの南北戦争で使用された最新兵器を長崎の武器商人を通じて手に入れ高性能の兵器により幕府軍を圧倒し伊藤博文にいたっては江戸市中で数々の放火などの非道を行い穏便に大政奉還をしようとした徳川幕府を戊辰戦争に引きずり込むことに成功しました。

2025年までに自衛隊を国際災害救助即応隊ジャイロ(略称即応隊)に衣替えし、日米安保条約を廃棄して米軍を日本の領土から完全撤退させる、は現行憲法第9条で明確に規定している条文の実践に過ぎません。大政奉還・廃藩置県などの明治維新に比べたら私にはいとも簡単なことa piece of cake (朝飯前)に思えます。

私たちは2025年中に非武装中立日本を実現すると達成期限を限って運動を進めています。実現までに5年では短すぎるのではないか?と心配する人もいるかもしれませんが

私たちは本書でも書いている通り、憲法でもやるべきとはっきり書いてあることを実行するだけですから5年で十分と思っています。

現在東京新聞朝刊に連載中の島田雅彦さんの小説「パンとサーカス」の一節にこのことを裏打ちするかのような文章がありました(7月24日朝刊)。ちなみに「パンとサーカス」は日本の対米従属振りや日本の情報機関、アメリカの情報機関、裁判や刑務所の内実迄調べて書かれている秀逸の小説です。

「過ぎた5年は短く思えるが、これからの5年は長い。ここ5年間の世相の変化や、自身の変わり方を振り返ってみても、本質的に何かを変えてしまう十分な期間である」と。

コロナ禍で遅くとも昨年中に開催中止決定すべきであった2020東京オリンピックは先ほど閉会式を終えました。見栄っ張りで嘘と法律無視、世襲の前首相とその首相の諸悪隠蔽を託された現首相によるオリンピックは内情を知れば知るほどどす黒いものです。無観客になったにも関わらず豪華過ぎる立派な施設で行われた大会でしたがこの莫大なコストは今後重く日本と東京都の財政にのしかかることでしょう。

本来アマチュアによる平和のスポーツ祭典であるべきオリンピックはロスアンゼルス大会以降不純な商業主義に冒されています。

今回のオリンピックですが日本の過去の戦争加害に目を背けるどす黒い歴史修正主義者の首相や都知事のもとではなく非武装中立、真の平和国家を実現した日本でこそ開催すべきだったのではないでしょうか。

2021年8月8日、2020東京オリンピック閉会式を終えて 記

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