2010年8月9日、私は広島に次いで長崎を訪ね小雨の降る中65回目の平和記念式典に参加しました。当時の首相は民主党の菅直人氏です(スガ直人ではなくカン直人です)

現在はどうか知りませんが広島でも長崎でも記念式典会場の外から右翼の宣伝カーがラウドスピーカーで平和式典をつぶすような心ない言葉を叫んでいるのが聞こえました。式典にふさわしくないこのような行為を警察が放置しているのであれば被曝して亡くなった犠牲者や遺族、今も大きな傷に悩む被爆者に対するとんでもない冒瀆への加担です。

11年前の式典も今朝の式典もプログラムも式の進行もほとんど変わりませんし市長は当時も今も同じです。

日本政府も11年前に市長が記念演説で菅直人首相に実現を求めた内容などまるで無視したままで何一つ良い方向に向かっていません。私は式典の後すぐに雨の中、隣の爆心地公園に向かい公園を訪れていたアメリカ人の若い青年数人に精一杯の英語で“広島はいざ知らず、長崎の原爆投下は米兵の命を救うため日本に早期終戦を決断させるための止むを得ない措置“というトルーマン大統領の口実には当てはまらない。実は広島に投下したウラニューム型原爆と違うプルトニューム型原爆の開発成果を確かめるため無辜の長崎市民(当初は福岡県が標的だったが天候不良で長崎に変更)を実験台にした無用の非人道的戦闘行為だったことを知っているか“と尋ね何も知らなかったアメリカ青年にアメリカによる原爆投下の非道を訴えました。

戦争を無くし核兵器を廃絶するためには世界の首脳にできるだけ被爆地を訪れてもらい原爆の悲惨さを直接目と耳で知ってもらう、などと今回の式典で言っていますが、そんなことで世界から核兵器も戦争もなくならないことは明らかです。唯一の被爆国であり唯一の平和憲法を持つ経済大国の日本政府(首相以下国会議員、外務省)が世界の先頭にたって戦争・核兵器の廃絶の旗を振らずして外国の政府要人頼みで戦争根絶・核廃絶などできるはずがありません。菅義偉自公政権のような亡国・無能政権は論外としても2008年まで野党第一党だった民主党が同年12月に政権を握っても結果的には何もできなかった事実を見れば対米従属、核の傘を頼りにする状態が続く限りどの政党が政権をとっても日本に未来はないということがはっきりしました。世界に誇る崇高な憲法を持ちながら「名ばかり独立国」の「名ばかり自主外交の国」の行先は地獄です。

“いざ出よ!真っ当な政治・自主独立外交を進めることのできる政治家、政党よ“  次期総選挙こそ真っ当な政治を現実にする第1歩の天王山の戦いです。

来年初に延期が決まったNPT核不拡散条約再検討会議ですが

NPT条約第6条は核兵器の縮小廃絶に向けた交渉だけではなくすべての軍備縮小に向けた交渉を義務付けていることは亡くなったチャールズオービー博士も口を酸っぱくして強調しておられました。しかし第6条のための真剣な検討会など継続的に開かれた形跡はありません。

私たち有権者が真っ当な判断をして真っ当なリーダーシップを発揮できる真の平和志向の政治家を選びださない限り外務省(総合外交政策局)を動かして国連の場で平和外交を進めることなど絶対にできません。真っ当な政治家を選ぶためには国民の意識改革が必要です。是非最適なバイブル「自衛隊も米軍も、日本にはいらない」を最後まで丁寧にお読みのうえ周囲の知人・友人に広めてください。

2021年8月9日 76回目の長崎原爆記念日に 記

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