本日は呼びかけ人、元東芝原発技術者小倉志郎さんの10回目の寄稿文をお読みください。

私たちの選挙運動を釣に例えるのはいささか不穏当かもしれませんが、黙っていても野党に投票する野党支持魚しか泳いでいない釣り堀(集会)で釣り(選挙運動)をしていくら釣れた釣れたと喜んでも自然の大海、大河、湖で泳いでいる野党支持魚の4倍以上の与党支持魚、無党派魚は釣れません。――以下、小倉志郎さんの寄稿文の引用です――

 数々の悪事を働いていたことが明らかな自民党の議席が単独で過半数を確保したこと。さらには公明、維新などを加えると「改憲派」の議席が3分の2を超えたこと。このような選挙結果について、既に様々な感想や批評が世間に飛び交っている。その立場や信条によって、悲観的な人、楽観的な人、中間的な人と様々だ。投票率は約55%。約45%の投票しなかった有権者の事情や考え方は不明だ。はっきりしたことは、今後も自民・公明連立政権が続き、アベ・スガ政権時代の政策が続くことである。憲法改悪へ向かう圧力や自衛隊の戦力増強など日本が戦争に巻き込まれる可能性はどんどん高まるだろう。この政治の流れが続くなら、いずれ日本は戦争に巻き込まれ、その中で原発を攻撃されて、国土は放射能汚染によって、安心して子どもを産み育てることができなくなる。そうならないように私たち一人ひとりができることをやるしかない。

 さて、来年の夏には参議院選挙がある。それまでに数か月しかない。戦争を絶対にしない日本をつくることを目指す私たちはどうすれば良いか?できることは一つではない。各人ができることをすればよい。一人ひとり違っていても、目標さえ一致していればよい。私はこれから参議院選挙まで毎日「一人デモ」をする。「一人デモ」には沢山のメリットがある。いつでも、どこでも、自分の都合だけでできることだ。さらに、デモの最中、自分の周囲はほとんど見知らぬ人ばかりで、しかもそのほとんどが同志ではないだろう。それは、参加者のほとんどが同志である大集会デモよりも、宣伝の効果が大きいということだ。今回の衆議院選挙の直前に文京区本郷三丁目の交差点で正午から1時間デモを行った時は、横断歩道の信号が青から赤に変わるまでが40秒、その間に渡ってくる人びとは20人以上であった。おおざっぱに計算すれば1時間に1800人がデモの前を通ったことになる。プラカードを使い、楽器を演奏し、マイクでトークをしたので多くの人がプラカードに目を向けてくれた。この場所ではピースアゴラの仲間が一緒で2~4人の場合があったが、自宅の最寄りの横浜駅前では一人で行っている。もし、同志1000人で大集会を行う代わりに、1000人が、日本の各地で別々に「一人デモ」を行ったら、1時間で180万人の同志でない人々にアピールすることができることになる。皆さんにも「一人デモ」をお薦めする。

2021年11月3日 総選挙の結果を受けたうえで決意を込めて75年目の平和憲法公布記念日に 記 小倉志郎

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