本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とは、「危ないことやルール違反でもみんなと一緒なら怖さを感じないままやってしまう」ことの喩えだ。他人がそういうことをやっている時はそれが見えやすいのだが、自分が「みんな」の中に入っている時にはそれが見えにくい。「みんな」が小さな集団の場合、警察に取り締まられて、マスコミで報道されるなど、それなりの懲らしめを受ける。ところが、「みんな」が国民全体の場合はどうだろう。誰がその危険な集団行動に気が付き、誰が取り締まるのか?残念ながら80年前、日本はその危険な集団行動を起こしてしまった。1941年12月8日、日本の海軍は米国ハワイの真珠湾に奇襲攻撃を加えた。当時の軍部のトップだった天皇もそれを承認していた。軍部内での机上検討でも勝てる見込みが無いことが分っていたにもかかわらずである。その結果は、膨大な数の犠牲者を生んだ末に1945年8月15日の日本の無条件降伏だ。

 そして今、自衛隊という武力集団を持つという憲法違反や、海外での米軍の戦争の後方支援、という「赤信号無視」的な行動を国家として行っている。私たち日本人は、明らかに赤信号をみんなで一緒に渡っている最中だ。この状態を「怖い」と感じたら遠慮せず、恥ずかしがらず、「こわーい!止まろう!」と声をあげよう。

2021年12月8日  記 

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