本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの寄稿文引用―

 政治の目標として、資本主義社会と社会主義社会とどちらが良いか、などと議論をしているのは相当楽天的な人だ。「台湾有事は日本有事だ。同盟国アメリカと協力して行動する必要がある」などと言う政治家も相当な楽天家だ。日本の自衛隊が米軍と一体化して軍事行動に走れば、日本も戦争に巻き込まれる。私が、あらゆるチャンスをとらえて訴えているように、戦争に巻き込まれたら、どんな大義名分があろうとも、原発が攻撃をされて、内部に溜め込んだ大量の放射性物質(放射能)が環境に漏れ出す。その放射能が若い夫婦の生殖細胞の遺伝子を傷つけ、生まれる子供たちが先天的奇形、先天的疾病、あるいは、先天的精神障害を持つ可能性が高まり、安心して子どもを産み育てることができる国土がなくなってしまう。日本中がチェルノブイリ原発事故やフクシマ原発事故による避難指示区域と同様の危険地帯になる。そういう地域は何年か後には無人地帯にならざるを得ない。つまり、人間が生物として子孫を残して生き延びることができない国土になってしまう。理想の社会を想い描き、それをどうやって実現するかに頭を使うのも良いが、その前に、私たちや子孫たちが生物として安心して暮らして行ける国土を保ち続けることの方が先だと思う。自衛のためなら戦争も辞さない自衛隊があり、かつそれが米軍と一体化して行動できるということは上に述べたように非常に危険だ。

2021年12月16日 記 小倉志郎

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