本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの寄稿文引用―

 こんなタイトルを出すと、「何を矛盾したことを言っているのだ」と言う人が多いだろう。「敵」という言葉が過激すぎるのである。ここで「敵」とは、反省をし、態度を改めてもらいたい相手のことを指している。例えば、私が赤信号を無視して道路を渡り、車にはねられて重症を負ったとすれば、そのような「敵」は私自身である。

では、「台湾有事は日本の有事だ」という元首相の言葉通り、集団的自衛権を認める安保法制に基づき、自衛隊が米軍と協力して戦争に巻き込まれた場合の「敵」とは誰になるか?自衛隊に出動命令を出した政府か?その政府を支える自民党・公明党か?さらには両党に選挙で投票した有権者たちか?選挙で投票しなかった有権者か?御用学者たちか?御用評論家たちか?マスメディアか?いくらでも「敵」の候補者を挙げることができる。

しかし、この地点でとどまっていたら本当の「敵」は見えない。日本国憲法では国家の主権は全ての国民にあると記されている。即ち、私たちが主権者=最高の権力を持つ人=なのだ。今後、日本が戦争に巻き込まれる政治を許してしまう人間集団を「敵」を呼ぶなら、私たちこそ「敵」と言わざるを得ない。自らの中の「敵」をはっきりと知った上で現憲法を本当に護る運動を進めよう。

2021年12月22日 記 小倉志郎

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