本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです
―以下小倉さん寄稿文の引用―
アメリカはイラクが大量破壊兵器(核兵器)を保有しているから脅威だとあたかも自国の自衛のためであるかのように武力攻撃を始めた。その結果はご承知の通り、核兵器は見つからず、数十万から百万人と言われるイラク国民を殺すという悲惨なものだった。今、アメリカは北朝鮮の核兵器が脅威だと騒いでいる。核兵器やミサイル自体が脅威なら、アメリカこそが世界の人々への脅威だ。落ち着いて考えれば、兵器が意思を持って攻撃をしかけるのではなく、それを使う人間の憎しみや損得勘定の心こそ怖いのだ。
私たちの日本にとっての脅威についても当てはまる。日本の海岸線には50基を超える原発が並んでいる。それぞれの原発には猛烈に高いレベルの放射能を含んだ使用済み燃料が溜まりに溜まっている。運転中の原発ならば数人の軽武装ゲリラによってフクシマ原発事故並みの事故を起こすのは簡単だ。原発内の放射能が漏れだし、環境を汚染したら日本は確実に滅びる。すなわち、ミサイルも核兵器も使わずに日本を滅ぼすことができる。日本が生き延びようとするならば、相手が国家だろうが、武装勢力だろうが、日本に対する憎しみを持たれることが一番の脅威なのだ。その憎しみを持たれないためにはお金はかからない。ただ、地球上のいたる所で武力を振り回すアメリカに付いて行かなければ良いのだ。
2021年12月24日 記 小倉志郎
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