アメリカ政府は戦後本土に置かれていた米軍基地を日本の再軍備反対、米軍基地反対闘争を避けるため米国施政(軍事占領)下の沖縄に移転しその状態を本土復帰後50年たってもそのままにしています。

元原発技術者小倉志郎さんの小論「原発を並べて自衛戦争は出来ない(このホームページにも掲載中)」を「せっかく日本が戦争ができる国になったのに原発が邪魔している」と誤読する人もいる、との指摘もあったため新年にあたり誤解を解くため少し長いですが補足をしたいと思います。

原発が有ろうが無かろうが「日本は戦争ができない国」という点、なぜ「自衛隊も米軍も日本にはいらない」のかはピースアゴラ呼びかけ人全員の共通認識です。本書に詳しく書いていますが概略、1)法律的側面:①自衛隊は明らかに戦力であり保有は違憲、②アメリカとの軍事同盟「日米安保条約」は違憲条約であり国会での批准は違憲決議。2)米軍駐留は日本の真の独立と相いれない。

3)科学的・物理的に検証をしても制空権、制宇宙権の完全確保は不可能であり軍隊の保有は無意味。

加えて核兵器が使われる現代戦争は過去の戦争と違って、ひとたび戦争になれば放射能の害が半永久に続き過去の戦争のように被害を修復できないばかりか地球上の全生物の生存が不可能になることです。したがって日本のみならず「世界のどの国も戦争ができない」が常識になるべきです。幸い日本には平和憲法があり世界に先駆けて「戦争ができない、戦争をしてはならない」が即実践できます。

残念ながら改憲を目指す保守政権は東西冷戦が終わった今でも”~~に攻められたらどうする?”の恐怖感埋め込み戦略を止めません。二つの大地震の際の自衛隊の献身的救助作業もあって全国の9条の会会員迄までもが自衛隊は国民を守る組織と信じており「自衛隊廃止や日米安保条約破棄が唯一正しい護憲運動の目指すべき課題、平和への道」と意志表示する国民は少数です。

小倉さんは右派・左派などに関係なく政治家、国民、平和運動家の目を醒ますために原発技術者として人々に身近な原発の持つ危険を発表したのです。ドローンによる原発への攻撃一発で日本が破滅するほどの放射能が漏れだす危険を国民に広めればさすがの政治家、国民も、護憲もどき運動家も目を覚まして自衛隊廃止、日米安保条約廃棄の必要性を理解するだろう、と。

2022年1月3日 記

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