本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの投稿文の引用―

 2月24日にロシア軍がウクライナに侵攻し始め、キエフに迫りつつあるとマスメディアが報道している。「歴史には“if”はない」と言うのが常識であるが、どうしても考えたくなる。ロシア軍の侵攻に対して、「もし」ウクライナ側が全く抵抗せず、ロシア軍を侵攻させたらどういう結果が生まれただろうか?私の勝手な想像だが、ロシア軍は一発も銃砲やミサイルを発射する必要がなくなるだろう。両方に一人も死者が出ず、ウクライナの原発も破壊されたり、大事故を起こす心配もないだろう。ウクライナ政府は首都キエフに世界中の報道機関の記者やフリーのジャーナリストを集めて、記者会見を開いて、世界中に向けてウクライナの正当性を訴えたら、どんな展開になっただろう。今進行中の戦争とは全く違う展開になり、少なくとも「戦争」とは呼べない状況になっただろう。

 そんなことは非現実的な夢物語だと言う人もいるだろうが、実は無抵抗が成功した実例が日本にある。すなわち、江戸時代の末期、官軍が江戸に攻め込もうとした時に、勝海舟は将軍・徳川慶喜に進言し、武力抵抗せず官軍に江戸城を明け渡した。そのおかげで江戸は戦場とならず、庶民の命と生活が守られた。徳川家も明治以降現在まで名家として生き延びることができている。もし、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の歴史を少しでも学んでいたら、事態は違った展開になっていただろうと残念でならない。

2022年2月28日 記 小倉志郎

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