本日の担当は元東芝原発技術者小倉志郎さんです

―以下小倉さんの投稿記事の引用―

 今から108年前、1914年6月28日、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボでオーストリア皇太子夫妻がセルビアの青年に暗殺された。この一つの事件がまさか1918年まで続く第一次世界大戦になるとは誰も予想できなかった。当時、諸国は様々な組み合わせで軍事同盟を結んでおり、一つの国が戦争に巻き込まれると同盟国が連鎖的に戦争に参加して世界大戦にまで拡大してしまった。終わったのは当事国が国力を消耗しつくして、国民も戦意を喪失した挙句であった。兵器として戦車、飛行機、潜水艦、毒ガスなどが初めて登場し、それ以前の戦争からは想像できない被害が生まれた。

 実は日本も1931年9月18日に関東軍が満鉄の路線を爆破して満州事変を起こした時、1945年に米国の爆撃機で日本中が空襲に遭い、ヒロシマ・ナガサキに原子爆弾を落とされて無条件降伏することになるとは予想できなかった。それ以来77年間も米軍による占領状態が続いていて、戦争のツケをいまだに払わされ続けているとも言える。しかも、そのツケがいつ終わるのかもわからない。

 今、日本は2015年にできた安保法制によって、自衛隊が米軍と一体となって地球上のどこでも戦争に参加できる状態だ。同法制は憲法違反だとして日本中で裁判中ではあるが、自民公明連立政府は自衛隊と米軍との共同軍事行動を当然のこととしている。もし、小さな軍事衝突が米軍ないし自衛隊と仮想敵国との間で発生したら、それが戦争に拡大しないなどと保証できるわけがない。21世紀の今、前世紀より兵器ははるかに発達している。始まった戦争はコントロールできない。結果は被害などと言う次元ではなく、私たち人類が絶滅しかねない。そのような戦争のきっかけをつくる軍備を増強し続ける自民公明連立政権は一刻も早く交代させねばならない。

2022年3月9日 記 小倉志郎

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