今のウクライナの惨状を前にして私たちが気付き非難すべきはアメリカのダブルスタンダード外交とダブルスタンダードまで一緒の自公政権の外交だ。先日の北朝鮮のICBM(大陸間弾道弾)の発射実験をNHKにテロップ付でしつこく非難させていた。

しかしアメリカは2016年現在核弾頭付きICBMを760発、潜水艦から発射する核弾道ミサイルも236発保有している。(長崎大学核兵器廃絶研究センター)

アメリカの原水爆実験には抗議しながらソ連、中国の核実験に抗議しなかった昔の日本共産党と同じ2重基準だ。

ウクライナへの侵攻は絶対許せないが、アメリカを筆頭とする西側諸国の冷戦終結後の動きも、近時の国際紛争(戦争)への日本の対応も看過できない。

1991年湾岸戦争時にクエート侵攻したイラク軍を多国籍軍で攻撃したアメリカに日本は1兆円以上のお金を増税して拠出した。

1998年から続くコソボ紛争ではアメリカは1999年NATO軍にコソボを空爆させて停戦に持ち込んだ。

2001年の9.11では日本は当時の小泉政権が自衛隊初の海外派兵に踏み切った。

このような歴史を顧みるとアメリカはロシアのような大国と直接対決する戦争には決して介入しないが内戦となれば空爆して介入し親ロシア、セルビア潰しにかかったことがわかる。

日本はアメリカの軍事行動には無批判でロシアの軍事行動はすぐに批判することも。

もう一つわかることだが米軍が空爆するまではコソボの首都中心街ではセルビア人とアルバニア人が、イラクのバグダッドではシーア派、スンニ派、クリスチャンが民族・宗教をこえて仲良く隣人として暮らしていたことだ。

米軍の軍事介入、空爆でそれまでの平和な日常が一挙に打ち砕かれた。

戦争は隣人同士さえ殺し合わせる。軍隊は戦争のために存在する。だから何と言おうが軍隊は存在自体が悪だ。

アメリカと軍事条約を持つことの危険は大きい。台湾をウクライナの東部2州と見做せば中国の台湾侵攻があってもアメリカは決して中国と直接対決しない。日本の自衛隊がウクライナ軍よろしく中国との戦闘に駆り出される危険が大ありだ。

手遅れになる前に日本の非武装中立化が急がれるゆえんである。

2022年3月28日 記

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参院選を前にしてウクライナの紛争に便乗した改憲勢力によって憲法そして日本の平和が壊されかねない緊急事態です。

日本の非武装中立化を提起する本書の拡販は改憲阻止運動を進める決め手です。

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