11日朝の民放テレビの報道番組を見ていたらウクライナ戦争について視聴者の以下のような質問が画面に表示され、防衛研究所の研究官が答えていた。

ロシア軍が民間軍事会社に戦闘を委託しているのは本当ですか?

どうしてロシア軍はウクライナの一般市民まで犠牲にするのですか?

どうしてロシアは停戦に応じないのですか?

ロシアが停戦に応じたらすぐ平和になるのですか?

などの素朴な質問に対して専門家は現在進行形のウクライナ戦争に関連つけて回答していた。

ここで私は、はたと考えさせられた。

これと似た質問を生むような大戦争を

日本は80年前に経験していることを質問した視聴者は知らないのか。

軍事の民営化のアイデアは中世からあった傭兵の変形である。

日中戦争中に日本兵は逃げ惑う中国・南京の一般市民を便衣兵(私服を着た兵隊)と見なして数万人虐殺した。

沖縄の地上戦では米兵が逃げ惑う老婆まで機関銃で狙い撃ちし戦後映像を見せられた当人が誤射だったと後悔している。

米戦闘機は本州で一般乗客で満員の列車めがけて機銃掃射した。

今ウクライナでロ軍による一般市民に対する攻撃を欧米諸国が戦争犯罪として非難している。

しかしこんなことは戦争では当たり前のように起こり必ず”自作自演とかフェークと言って敵に責任転嫁する。

こんな質問が出ること自体、戦争を知らない国民がいかに多いかを思わせる。

と同時に教育現場で日本の過去の戦争犯罪や戦争責任、戦場の残酷な実態を教えてこなかった結果だと思い知らされる。

戦争とはいつの時代でも、どこで起きてもウクライナ戦争と同様、民間人(施設)も軍人(軍事施設)も区別なく残酷に殺し破壊するものなのだよ!!

このことをテレビの軍事評論家は言うべきであり、

日本も同じことをしてきたし、されても来た。自衛隊、米軍が存在する限り日本でもおんなじことが起こり得るのだよ!!”と付け加えるべきである。

今回のロシアとウクライナの戦争だけが残虐非道なのではない。

ついこの間まで我々の家族にも職場にも学校にもそんな苛酷な体験を語ろうとしなかった戦場体験者が山ほどいた。

2022年4月16日 記

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